大阪・梅田の地下ダンジョン

大阪の中心地に位置する梅田。この梅田の地下街ですが、別名「梅田ダンジョン」「梅田の地下迷宮」などと呼ばれることがあります。
日本で一番ダンジョンだと思う駅アンケートでは、こちらもかなり複雑と言われる東京都の新宿駅を抑え、この梅田が1位に君臨したことも。
大阪府民ですらその全体を把握している人は少ないため、大阪府民同士が梅田で待ち合わせをしても全然会えないということもざらです。
今回はそんな梅田ダンジョンの概要や小話をご紹介します。

なんで梅田の地下はこんなに迷うの?

結論から言うと、何度も増改築を繰り返したことで、かなり構造が複雑化してしまったことが原因です。
地下街なのに普通に坂があり、地下1階にいたはずなのに少し歩いてふと看板を見たら地下2階だったということもよくあります。それに加え、梅田の地下はよく工事などが行われているため、地上に出れない・前は通れた道が今は通れない・前と景色が全然違ってて分からないということが頻繁に起こります。
基本的に乗り換えしようとするとこの地下を歩かなければいけなくなるのですが、上記のような理由で迷う人が続出したため、ダンジョンと呼ばれるようになりました。

実は昔セーブポイントがあった

この梅田ダンジョンですが、以前はセーブスポットと呼ばれる場所がありました。
ここまでくると本当にゲームのようですが、「泉の広場」という場所に2019年まで噴水があり、それがRPGに出てきそうな神秘的な噴水だったため、セーブポイントという異名で親しまれており、待ち合わせ場所としても使われていました。
この噴水が撤去される前には、大勢の人の希望で本当にセーブポイントと化したイベントが開催され、青いライトで噴水を照らしたり、ゲーム画面を模したフォトパネルを設置したり、回復アイテム(入浴剤・ミネラルウォーターなど)がもらえる抽選会も開かれました。
実物はもう見ることはできませんが、「梅田 セーブスポット」で検索するとその姿を見ることができます。

JRの大阪駅と北新地駅

梅田駅という名前がついているのは地下鉄・阪神・阪急の駅だけで、実はJRに梅田という名前の付いた駅は存在しません。
JRを普段から使う人は大阪環状線の大阪駅、もしくは東西線の北新地駅のことを梅田と呼ぶことがあります。梅田というざっくりした場所を待ち合わせに設定すると、大阪府民でも会えないことが頻繁に起こります。
A子「じゃあ明日梅田(JR大阪駅)集合ね!」
B子「OK、梅田(四つ橋線西梅田駅)ね」
C子「梅田(阪急電鉄大阪梅田駅)了解~!」
必ず梅田を待ち合わせ場所にする場合は、お互いに何線のどの駅で降りるのかを伝えておきましょう。同じJR大阪駅で待ち合わせても、出口の場所によっては全然会えないので、目印になるものがある場所で待ち合わせすることをお勧めします。

以上梅田ダンジョンについてご紹介しました。
かつてはセーブポイントがあったりと、かなりファンタジーなRPGを想像させそうな場所ですが、JR大阪駅には現在「時空」と書いて「とき」と呼ぶ「時空の広場」というゲームに出てきそうな名前の場所があります。JR大阪駅での待ち合わせ場所におすすめです。
梅田の地下街は大阪府民から見ても本当にダンジョンですが、中には美味しいご飯屋さんがいっぱいあったり、珍しいものが売っているお店などもあるので、迷うことで結果新たな出会いに繋がることも大いにあります。ぜひ冒険気分を味わいたい方は梅田を散策してみてはどうでしょうか。