大阪環状線の発車メロディー ~大阪から新今宮~

大阪に住んでいる人であれば1度は使ったことがあるであろう、大阪環状線。
2015年から「大阪環状線改造プロジェクト」の一環で、電車のドアが閉まるタイミングをよりわかりやすく知らせるために、発車メロディが導入されました。
皆さんはこの発車メロディに、どの駅でどんな曲が使われているのかご存じでしょうか?
実は全ての駅で違う曲が選ばれており、それぞれ大阪らしさや、その駅らしさ、大阪環状線らしさを感じられる曲が選定されています。
今回はそんな大阪環状線で使用されている発車メロディーを大阪から新今宮までご紹介します。

大阪駅 『やっぱ好きやねん(やしきたかじん)』

大阪駅の発車メロディには、故やしきたかじんさんの代表曲である『やっぱ好きやねん』が使用されています。
大阪駅は大阪の中心に位置しており、そんな大阪を愛し、大阪に愛されたやしきたかじんさんの代表曲で、大阪を愛する方々や、大阪を訪れる数多くの方々に「大阪」を感じてほしいとのことでこの曲が選ばれました。

福島駅『夢想花(円広志)』

福島駅の発車メロディには、円広志さんの『夢想花』が使用されています。
環状線がその名の通りぐるぐると周回していることにちなんで、この曲のサビにある「回って、回って、…」という歌詞が入っているこの曲が選ばれました。

野田駅『一週間(ロシア民謡)』

野田駅の発車メロディには、ロシア民謡である『一週間』が使用されています。
「日曜日に市場に出かけ〜」から始まる1週間の歌であり、替え歌などでメロディを聞いたことがある人も多いと思います。野田駅の近くに大阪市中央卸売市場があるため、冒頭の歌詞で市場に出かけているこの曲が選ばれました。

西九条駅『 アメリカン・パトロール(アメリカ民謡)』

西九条駅の発車メロディには、アメリカ民謡である『アメリカン・パトロール』が使用されています。
西九条駅は人気のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」の最寄り駅である「ユニバーサルシティ駅」への乗換に多くの人が利用します。そのイメージからアメリカ民謡であるこの曲が選ばれました。

弁天町駅『 線路は続くよどこまでも(アメリカ民謡)』

弁天町駅の発車メロディには、アメリカ民謡である『線路は続くよどこまでも』が使用されています。
2014年に京都鉄道博物館への改修・拡張に伴い閉館してしまいましたが、それまで関西の鉄道ファンの方に愛されていた交通科学博物館があったため、この曲が選ばれました。

大正駅『 てぃんさぐぬ花(沖縄県民謡)』

大正駅の発車メロディには、沖縄県民謡である『てぃんさぐぬ花』が使用されています。
大正駅周辺は昔、沖縄県から移住してきた人が多く住む町であったため、大阪府内なのに沖縄文化が感じられる場所として「リトル沖縄」と呼ばれたりしています。そのイメージにちなんでこの曲が選ばれました。

芦原橋駅『祭(芦原橋太鼓集団「怒」作曲)』

芦原橋駅の発車メロディには、芦原橋太鼓集団「怒」が作曲した『祭』が使用されています。
芦原橋駅周辺は太鼓の名産地であり、太鼓の老舗メーカーなどが軒を連ねる町でもあります。そういったイメージから和太鼓の音が発車メロディとして選ばれました。

今宮駅『大黒様(文部省唱歌)』

今宮駅の発車メロディには、文部省唱歌である『大黒様』が使用されています。
今宮駅の近くに、ここのお守りの「種銭」が金運を呼び込むと有名になった大国主神社があるのですが、この神社が「木津の大黒さん」と呼ばれているため、それにちなんでこの曲が選ばれました。

新今宮駅『交響曲第9番「新世界より」(ドヴォルザーク作曲)』

新今宮駅の発車メロディには、ドヴォルザーク作曲の『交響曲第9番「新世界より」』が使用されています。
新今宮駅といえば通天閣でお馴染みの「新世界」があります。それにちなんでこの曲が選ばれましたが、この曲なら「その新世界ちゃうわ!」とツッコミを入れてもらえるのではないかという、大阪らしさも含まれていました。